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2023年08月10日

ヘアケア

科学的に見た髪の毛って?

8月11日は山の日。新しめの祝日ということもあってあまり馴染み深くはない印象ですが、山までは行けなくても、久々に自然を楽しむのもいいなと思い、予定を考えています。

ただ、暑さが苦手な私のような人には少し厳しい時期…。今は涼しそうな渓谷が気になっています!

さて今回は、「科学的に見た髪の毛」についてお話しさせていただきます。

 

髪の毛を科学的に見てみよう

このコラムを読んでくださっている方は、髪の毛のケアに関心をお持ちだと思いますが、科学的な知識まで持っていらっしゃる方は多くはないかもしれません。

今回は科学的な視点で髪の毛をご紹介しますので、ぜひ理解を深めていただき、普段のケアにもお役立てください。

 

髪の毛の構造って?

まずお話しするのは、髪の毛の構造についてです。髪の毛は、「毛幹」と「毛根」の二つに分けられます。毛幹とは皮膚から出ている部分のこと、また毛根とは皮膚内にある部分のことをいいます。

今回は前者の「毛幹」について詳しくお話しします。毛幹の構造は、図1のようにキューティクル、コルテックス、メデュラの三層になっています。

▲図1:毛幹の構造

もっとも外側には、皆さまにも馴染みのあるキューティクルがあります。4~10層に重なり合ったうろこ状の構造で、内部を保護しています。

キューティクルの内側には、髪の毛の85~95%を占めるコルテックスがあります。この部分のタンパク質と脂質の構造や水分量が、髪の毛の柔軟性や太さに影響しているといいます。そして芯となる真ん中がメデュラです。

髪の毛に触れる際は優しく丁重に扱うよう、当コラムでもお伝えしてきましたが、一番外側にあるキューティクルが傷ついてしまうと、ツヤが失われたダメージヘアになってしまうからです。

また、ダメージが進むと、キューティクルがはがれて、内部のコルテックスの一部が漏れ出してしまう可能性もあるといいます。内部が空洞化したスカスカ状態の髪の毛は、さらなるトラブルのもとに。

特に髪の毛は濡れた状態だとやわらかくなり、キューティクルがはがれやすくなるため、入浴中やお風呂上がり時などの扱いには十分に気をつけましょう。

 

ヘアサイクルを知ろう

髪の毛は、抜けてもまた生えてくるという繰り返しをしています。これをヘアサイクル(図2)といい、詳しくご説明させていただきます。

▲図2:ヘアサイクル

ヘアサイクルは、主に成長期、退行期、休止期に分けられます。

成長期では、盛んに細胞分裂を繰り返して、毛は太く長く成長していきます。期間は男性で3~5年、女性で4~6年といわれ、ヘアサイクルのほとんどが成長期にあたります。毛髪全体では約85~90%を占めます。

その後、退行期が訪れ、細胞分裂が止まります。2~3週間続くといわれています。

そして休止期に入り、毛根部分が上に上がっていって(約3ヶ月)、脱毛します。新しい細胞も分裂を開始します。

健康的な髪の毛は、このようなヘアサイクルを繰り返しています。しかし、血行不良など何らかの原因でヘアサイクルが乱れると、薄毛や抜け毛が目立ってしまうことがあります。

髪の毛が成長期に十分に育つよう、たっぷり栄養を届けるイメージでケアをしてみてはいかがでしょう。

 

髪の毛の本数って?

人間の頭皮には、個人差もありますが、およそ10万本の髪の毛が生えているといわれています。

一度に抜けて生え変わるのではなく、前述のヘアサイクルで順番に生まれ変わっているため、生えている髪の毛の量はキープされています。

抜け毛が気になることもあるかもしれませんが、一日に約50~100本であれば、正常なヘアサイクルの範囲ですので問題ありません。生え変わってくる新しい髪の毛を、健やかに成長させることを目標にして、ケアを続けていきましょう。

 

髪の毛の伸びる速度はどれくらい?

髪の毛は平均すると、一日におよそ0.3~0.4mmほど伸びているといわれ、一ヶ月で約1cm、一年でおよそ12cmになるのが一般的という研究結果が出ているといいます。

一日一日ではとてもわずかな成長スピードのため、髪のケアをしていると、変化がなかなか感じられず、気を落としてしまう方もいらっしゃると思います。

髪のケアは長い道のりであることをよく理解して、ストレスを抱えないように、長い目で見てケアを続けることが大切です。ストレスも美髪育成に悪影響を及ぼす原因となりますので、できるだけなくしていく必要があります。

髪の毛の伸びるスピードを数字で実際に知っておくと、長い道のりだとより理解できるのではないでしょうか。ぜひお役立てください。

髪の毛への栄養が足りないことなどで成長が遅くなるともいわれていますので、十分にバランスのとれた栄養をとることは基本のケアとして続けていきましょう。

 

科学的な視点も持って美髪ケア

髪の毛に対して科学的な視点を持つと、じっくり大切に育てるイメージも持ちやすいのではないでしょうか。ぜひ美髪を育む一助になれば幸いです。

参考文献:『髪のスペシャリストが教える髪の大事典 』徳間書店 社団法人 日本毛髪構造機構研究会 監修、『新ヘア・サイエンス[第2版]』日本毛髪科学協会 本田光芳 監修

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美ルート・オンラインショップのスタッフです。

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