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2019年09月05日

ヘアケア

薄毛とガンを治す薬は同じだった!

最新の医療で、薄毛とガンは治せるのか?

大昔から、薄毛とガンを治す薬を見つけることができれば、ノーベル賞が取れると、よく言われたものです。

最近では、ノーベル賞を受賞した山中伸弥博士の作成した、iPS細胞を臨床応用すれば、髪の毛を再生して、薄毛を改善できるのではないかと言われています。また、本庶佑博士は、抗PD-1抗体(薬品名:オプジーボ)が、リンパ球の免疫活性を上げることで、これまでの治療で治らなかったガンを改善するということを示して、やはりノーベル賞を受賞しました。

それでは薄毛やガンは、それぞれiPS細胞やオプジーボで治せるのでしょうか?

 

iPS細胞が抱える、薄毛治療における問題点

iPS細胞を薄毛の人の頭皮に移植すれば、それが髪の毛を作る毛乳頭や、髪の毛の基となる毛母細胞に分化して、毛が生えてくるだろうと考える人がいます。確かに、シャーレの中やネズミにおいて、iPS細胞は、それぞれ毛乳頭に分化したり、毛に分化したりします。しかし、薄毛の人では話は違います。

頭皮を畑、毛のモトになる細胞やiPS細胞を毛の種と考えてみましょう。脱毛の原因となるのは、男性型脱毛症や女性型脱毛症では、それぞれ男性ホルモンが変化したDHTと女性ホルモンの減少で、また円形脱毛症では、活性化されたリンパ球です。

言い換えれば、これらの要因が畑を荒らして種を傷つけるために、毛が生えてこないのです。すなわち、iPS細胞が畑に植えられても、これらの要因によって荒らされた畑では、十分に育つことは考えにくいのです。

ただひとつ、iPS細胞が治療効果を発揮しそうな場合は、頭皮の傷によって毛が生えなくなった状態(瘢痕性脱毛)です。この場合、部分的に畑は荒れていますが、iPS細胞が、IGF-1(インスリン様成長因子-1)を初めとする色々な成長因子を、自身の成長・分化のために分泌するので、それが移植された周辺の荒れた畑を修復して、毛を作ることができるだろうと考えられます。

このように、iPS細胞移植によって改善が期待できるのは瘢痕性脱毛のみであり、薄毛の大部分を占める、上述の男性型脱毛症などの非瘢痕性脱毛では、効果は期待できそうにありません。

 

オプジーボが抱えるガン治療における問題点

前述のように、本庶博士らは、オプジーボによりリンパ球の免疫活性を上げることで、ガン細胞を攻撃してガンを治療することができると考えました。

手術や抗ガン剤は、ガン細胞の数を減らすことはできますが、体内から完全に消してしまうのは、結局は体の免疫力です。したがって、既存の治療で、ガン細胞を減らして、さらに免疫力を上げてガンを消す方法が、完治を期待できる治療法と考えられます。

オプジーボによるガンの治療効果発現率は、25%前後と十分に高いとは言えませんが、投与例の中には、既存の治療で効果がなくても、オプジーボにより改善した症例があることが示されています。

しかし、オプジーボによるガン治療では、免疫力を上げ過ぎる為に、起こってはいけない難治性の病態である、自己免疫疾患という重篤な副作用が起こってきます。

このように、ガン治療において、オプジーボでのみ救命できる症例があるものの、十分とは言えない有効率、重篤な副作用、さらに、高価であるなどの点で、この薬は、現状ではガンの救世主とは言えないでしょう。

 

IGF-1(インスリン様成長因子-1 )は、育毛効果と共に優れた免疫力の調整作用を持つ!

IGF-1は、育毛効果を有します。それ以外に、免疫力が下がっているときは、リンパ球(T細胞)を活性化して免疫力を上げ、免疫力が過剰で自己免疫などの免疫異常が起こっているときは、制御性T細胞というリンパ球を活性化して、自己免疫を抑制し、免疫を正常化するなどの作用を持っています。

従ってIGF-1は、育毛効果によって男性型脱毛症や女性型脱毛症を改善し、自己免疫の抑制効果によって円形脱毛症も改善すると考えられます。さらには、免疫力を正常にする作用により、理論的には、ガンの病態をも副作用なく改善する可能性があります。

これらの事実は、薄毛もガンも治す治療薬とは、IGF-1である可能性を示します。しかし、IGF-1そのものを患者さんに投与すると、副作用が発現するので、体にIGF-1を作らせる薬剤こそが、薄毛もガンも治す可能性を有するのです。

 

IGF-1を作らせる薬とは?

私が、育毛の研究とは全く違う血液の研究をしていて、偶然見出したのが、体の知覚神経を刺激するとIGF-1が増える、ということでした。すなわち、IGF-1を作らせる薬とは、知覚神経を直接刺激する作用、または、この神経の働きを高めて刺激されやすくする作用を持つ薬なのです。

前者の代表的な物質が、カプサイシン、そして後者が、大豆イソフラボン、セファランチン、キングアガリクスに含まれるβ-グルカンなどです。そしてこれらの併用が、効率よくIGF-1を増やします。

 

IGF-1を増やす物質は、薄毛とガンを治す!

写真1は、重症の円形脱毛症の患者さんの頭部です。カプサイシン、イソフラボン、セファランチンの投与で産毛が生えていますが、β-グルカンなどを含むチャガ(シベリア霊芝)を併用することで、さらに治療効果が高くなっていることがわかります。

▼写真1:50代女性/円形脱毛症性。左から治療前、治療3ヵ月後、治療5ヵ月後(チャガ併用2ヵ月後)。

カプサイシンやイソフラボンでガンの治療をしたことがないので、その治療効果は不明です。

しかしセファランチンは、いくつかのガン治療において、既存の治療と併用することで、それらの予後を改善することが示されています。私のクリニックでも、マンモグラフィーで見つけられた女性の乳ガンの陰影が、セファランチンの投与で消失し、担当医が驚いたという経験があります。

β-グルカンが、免疫力を上げてガンの病態を改善することも、よく知られています。

カプサイシン、イソフラボン、β-グルカン、そしてセファランチンの併用が、薄毛を治すことは明らかですが、今後は、ガンに対する有効性も検討されるべきでしょう。

岡嶋 研二

育毛ドクター

名古屋Kクリニック院長。 IGF-1育毛理論の第一人者。

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