育毛力と免疫力を上げる生活習慣と

新型コロナウイルスが猛威を振るう中、感染している患者さんとの濃厚接触者の中でも、感染する人としない人がいることは事実です。

この差は、やはりそれぞれのもつ免疫力の差によるのでしょう。それでは、日常生活の中で、どのようにすれば免疫力を上げることができるのでしょうか?

以前にもお伝えしたように、育毛効果を持つインスリン様成長因子-1(IGF-1)は、細胞を活性化する成長因子の一つです。

IGF-1を体内で作れない病気の人は、リンパ球の数が少ないことが分かっています。また、ウイルスに感染した細胞やガン細胞を、傷害する細胞(ナチュラルキラー細胞)があり、IGF-1にはそれらを活性化する作用があることも分かっています。IGF-1は、免疫力を高める作用もあるのです。

免疫力を上げる生活習慣としては、免疫力を上げる食材を食べること(食事)や運動、入浴、十分な睡眠、そしてそれらを補充するためのサプリメントなどが挙げられます。IGF-1が増えることは、育毛力と同時に免疫力も上がることになるのです。

 

IGF-1を増やす食事の基本は唐辛子と豆腐の組み合わせ

唐辛子に含まれるカプサイシンと、豆腐に含まれるイソフラボンの組み合わせが、熱さや痛みを感じる知覚神経を刺激し、IGF-1を増やすことが明らかになっています。

唐辛子を食べると胃が熱く感じられるのは、カプサイシンが、胃や腸の知覚神経を刺激するためです。

カプサイシンによって刺激された知覚神経からは、ニューロペプチドというアミノ酸がつながった物質が放出され、これが、知覚神経の刺激を脳に伝える働きを持っています。

この刺激は、脳から再び体内の多くの組織に伝達され、そこでIGF-1が増えるのです。

カプサイシンは、知覚神経を刺激して、ニューロペプチドの放出を増やしますが、イソフラボンは、知覚神経に含まれるニューロペプチドの量を増やすので、カプサイシンとイソフラボンの組み合わせが、効率よく知覚神経を刺激することになります。

したがって、数ある免疫力を高める食材の中でも、唐辛子と豆腐の組み合わせが、ファーストチョイスです。

 

味噌汁に唐辛子を入れて、免疫力アップ!

前述のように、IGF-1には髪の毛を増やす作用があります。そして1日に唐辛子2gと豆腐半丁(約200g)を食べIGF-1を増やすと、髪の毛が増えることが分かっています。また肌の老化を抑える作用もあります。

この事実から、1日に、味噌汁に一味唐辛子を2gと豆腐半丁を入れて食べると、免疫力アップが期待できます。

イソフラボンは、絹ごし豆腐よりも、木綿豆腐に多く含まれているので、味噌汁に木綿豆腐を入れる方が、免疫力アップの効果は高いでしょう。

 

唾液を増やす

唾液の中には、IGF-1そのもの、また、IGF-1を増やすシアル酸などが入っています。

食事の際によく噛んで唾液の分泌を増やす、また時間がある時にはガムを噛み、唾液を増やすなどの工夫も、免疫力を上げることになるでしょう。

 

運動をする

ストレスになるほどの過激な運動は、交感神経の緊張をもたらし、かえってIGF-1を減らして、免疫力を低下させます。しかし、適度な運動は、IGF-1を増やす成長ホルモンの分泌を促します。

体脂肪は、成長ホルモンの分泌を抑制するので、体脂肪を燃やす有酸素運動である、ウォーキングやジョギングなどが良いでしょう。

 

入浴する

体を温めると、知覚神経が刺激されやすくなり、結果としてIGF-1が増えます。シャワーを浴びるだけでかえって体を冷やしてしまうより、浴槽につかる習慣をつけることが重要です。

少し汗が出るまで、10分程度は浴槽につかり深部体温を上げるとよいでしょう。入浴後の深部体温低下により、睡眠が誘導されやすくなり、よく眠れます。後述のように、質の良い十分な睡眠も、副交感神経の作用を高め、IGF-1を増やします。

 

十分な睡眠をとる

午後10時から午前2時までは、睡眠で成長ホルモンが増える時間帯です。どのくらいの睡眠時間が健康維持に良いかは、個人差があるでしょうが、最低この時間帯には睡眠をとると、IGF-1が増えやすくなります。

簡単に言えば、その日のうちに寝て、日の出と共に起きるのが良いということになります。

 

免疫力を上げるサプリメント

免疫力を上げる物質で、サプリメントとして摂取できる代表的なものが、アガリクスなどに含まれるβ-グルカンです。

β-グルカンを人に摂取させると、唾液中の免疫グロブリンAの濃度が上がることが分かっており、このことから、喉粘膜へのウイルス感染を抑える作用も期待できます。

下の写真は、カプサイシン、イソフラボン、さらに薬剤で治療していた、円形脱毛症の20代の男性患者さんの頭部です。

▼写真:20代男性/円形脱毛症。左上からチャガ投与1ヵ月前、投与直前、投与1ヵ月後。

β-グルカンを高濃度に含むシベリア霊芝(チャガ)を併用する前の1ヵ月と、併用した後の1ヵ月では、明らかに、脱毛症の改善に差異が見られます。

この事実からも、β-グルカンはIGF-1を増やす作用が高いことがわかります。