薄毛治療を受けている人たちが誰でも感じる疑問

長い年月、薄毛で悩んでいる方たちは、育毛物質インスリン様成長因子-1(IGF-1)を増やすサプリメントの服用で効果が見られて、まずはホッとされます。そして次に、いつまで治療を続ければ良いのか、またサプリメントはいつ減量できるのかなどの疑問を感じてきます。

治療を続けなければならない期間は、脱毛症の種類によって異なります。以下に、脱毛症の種類ごとの治療が必要な期間をご説明します。

 

男性型脱毛症

男性型脱毛症の原因は、遺伝と、男性ホルモンが変化したジヒドロテストステロン(DHT)という物質です。母方の祖父から遺伝してくる、IGF-1を減らすDHTへの反応性の高さのために、脱毛が起こります。

治療には、DHTの生成を止める薬(プ○ ○ ○ ○やア○ ○ ○ )と、IGF-1を増やすサプリメント(カプサイシン、β-グルカン、イソフラボンなど)が使われます。一般の皮膚科の治療では、プ○ ○ ○ ○かア○ ○ ○のみですので、効果はそこまで高くありません。

男性型脱毛症の発症の基本である体質は、治療では変えられませんので、IGF-1を増やして改善させることになります。男性型脱毛症の改善の特徴は、ゆっくり、しかし確実に良くなっていくことです。

写真1は、上述の治療を長い期間受けられている50代男性の頭部です。治療2年後、4年後と、治療前とは別人のように改善しています。

▼写真1:50代男性/男性型脱毛症。左から治療前、治療2年後、治療4年後。

写真2は、男性型脱毛症の20代男性の頭部です。IGF-1を増やす治療を3ヵ月行うと、頭頂部の薄毛は改善しています。しかし、その後4ヵ月の治療中断で、また悪化しています。そして治療再開6ヵ月後には、再び改善しています。

▼写真2:20代男性/男性型脱毛症。左上から治療前、治療3ヵ月後、治療中断4ヵ月後、治療再開6ヵ月後。

このように男性型脱毛症では、IGF-1を増やす治療を続けている限り改善していきます。しかし中断すると、また元に戻りますので、長期間、自分の納得いくまで治療し、そこでサプリメントや薬の量を、良い状態が維持できる程度に減量し継続することが必要になります。

 

女性型脱毛症

女性型脱毛症は、女性ホルモンの作用不足でIGF-1が減少するために起こってきます。若年の女性では、卵巣を刺激するホルモンの分泌異常、また中高年の女性では、卵巣機能そのものの低下によって、女性ホルモンの作用不足が起こります。女性ホルモンの作用不足があっても、IGF-1を増やせば脱毛症は改善します。

写真3は、IGF-1を増やすサプリメントで治療した60代女性の頭部です。治療2年、4年5ヵ月後と、徐々に改善してきており、髪の毛のコシやツヤもよくなっています。女性ホルモンの分泌は低下しているので、 IGF-1を増やす治療を中止すれば、脱毛症の改善効果も落ちてきます。

▼写真3:60代女性/女性型脱毛症。左から治療前、治療2年後、治療4年5ヵ月後。

写真4は、写真3と同じく、IGF-1を増やすサプリメントで治療した40代女性の頭部です。治療開始して、1年6ヵ月後には明らかな改善が見られますが、治療中止して1年で、また悪化しています。再び治療を開始すれば改善します。

▼写真4:40代女性/女性型脱毛症。左から治療前、治療1年6ヶ月後、治療中断1年後。

このように、中高年の女性型脱毛症では、卵巣機能の低下はどうしようもないので、治療を中止すると悪化します。

しかし若年の女性ホルモンの作用不足による薄毛では、IGF-1を増やす治療で改善されますが、もし生活環境の変化により、卵巣を刺激するホルモンの分泌が正常になると、治療を中止しても改善する可能性があります。

 

円形脱毛症

単発性の円形脱毛症は自然治癒もありえますが、多発型や全頭脱毛、全身の毛が抜ける汎発性脱毛は、今のところIGF-1を増やす治療でしか治りません。既存の皮膚科治療では、IGF-1を増やすどころか、逆に減らす治療をすることがあり、重症の円形脱毛症は治らず、むしろ悪化することがあります。

IGF-1を増やす治療を行って、円形脱毛症の原因である自己免疫を抑制すると治ります。写真5は、全頭脱毛の20代女性の頭部ですが、サプリメントと大量のセファランチンという薬で、IGF-1を増やす治療を行って、治療2年後には完治しました。

▼写真5:20代女性/全頭脱毛。左から治療前、治療5ヶ月後、治療1年後、治療2年後。

完治という判断の前に、サプリメントやセファランチンを減量しても、再発しないことを確認する必要があります。

円形脱毛症の再発は、治療を中止しても、よほどのストレスや脱毛する風邪薬などを飲まない限り起こりません。円形脱毛症は脱毛症の中で唯一、IGF-1を増やす治療を中止しても、完治後であれば悪化しません。

これまで述べたように、脱毛症の発症のしくみは種類によって異なるので、治療をいつまで続けなければいけないかも、それぞれ違ってきます。男性型脱毛症と女性型脱毛症では、IGF-1を増やす治療を長期間継続する必要があり、この治療を中断すると悪化します(元に戻る)。しかし円形脱毛症は、IGF-1を増やす治療でのみ改善し、完治すると治療を中止できます。